お役立ちリンク集(記事内の引用URL先のまとめ、情報根拠と関連性の検索にご利用可)

スマホやタブレットといった情報通信機器は、私たちの生活に深く浸透し、今や子どもたちにとっても身近な存在です。5年前、10年前と比べると、子どもたちがこれらの機器に触れる機会は飛躍的に増加しました。幼い頃からインターネットにアクセスできる環境は、学習や情報収集、コミュニケーションにおいて多くの可能性をもたらす一方で、親子間での適切なルール決めが非常に重要になっています。

「子どもにはインターネットを使いすぎないでほしい」「危険な情報にアクセスさせたくない」といった親の願いは共通のものです。これまでは、通信キャリアが提供する安心フィルターや、WiFiルータなどの通信機器を利用した時間制限であるキッズタイマといった機能が主な対策として考えられてきました。しかし、情報通信技術の進化は目覚ましく、子どもたちが利用するアプリやサービスも多様化しており、これまでの画一的な制限方法では、十分な対策ができないケースも増えてきています。

子どもたちを守り、健全なインターネット利用を促すためには、闇雲に利用を制限するのではなく、公的機関が提供する信頼性の高い情報を分析し、正しい知識に基づいて対策を講じるべきです。本サイトでは、子育てにおけるWiFiルータの活用という視点から、信頼できる情報源と、それらを活用した具体的なアプローチについて解説しています。


公的機関のリンク先

子どものインターネット利用を考える上で役立つ公的機関の情報源を紹介します。のんびり理系おじさんは、経験談を元にした記事を多く提供してします。ここで紹介する公共機関の情報は、記事内容を裏付ける根拠として活用しています。なお、記事内では、できるだけ、これら公共機関が提供する情報を引用するようにしています。必要に応じて、記事の裏付けとなった集計データを確認していただき、ご家庭に合った対策の参考にしてください。

こども家庭庁

こども家庭庁が毎年行っている「青少年の安全で安心な社会環境の整備」は、日本の家庭における青少年のインターネットの利用状況やコンテンツをアンケートにより集計したものです。この集計データは、子どもの年齢ごとに集計しており、幼児期から青年期までの子どもの成長と情報通信機器との距離感が、時代によりどのように変化してきたかリアルに示した貴重な統計データとなっています。

特に、子どもが情報通信機器に初めて触れるタイミングや、子どもたちがスマホやタブレットを通じて触れる情報コンテンツの種類について詳しくまとめられており、年代別にスマホを1日どれぐらい触っているのか、どのような情報コンテンツが、子どもたちの興味を引き付けているのかデータで確認することができます。

また、過去と現在の状況を比較することで、ここ数年における子どもたちと情報通信機器とのかかわり方の変化に気付くことができます。新型感染症の蔓延、GIGAスクール構想、リモート授業の定着化により、ここ数年は、子どもたちが情報通信機器に触れる時間は、1.5倍に増加しています。こども家庭庁がまとめた統計データを引用し、のんびり理系おじさんが、比較しやすい図表にまとめ直すことで、WiFiルータを使った効果的なインターネット利用制限の根拠としています。

例えば、青少年の平日のインターネット利用状況が、令和3年にいきなり1.5倍に上昇したことは、下記のグラフで確認することができます。

出展元:青少年の安全で安心な社会環境の整備

総務省

総務省が毎年発行している「情報通信白書」は、日本の情報通信分野の現状と将来について包括的にまとめた白書です。インターネットの普及率や利用状況、デジタルデバイド、情報通信技術の発展が社会に与える影響など、多岐にわたるデータが網羅されています。情報通信白書は、成長期の子どもに限定した集計データではありませんが、日本におけるインターネット黎明期から現代に至るまでのトレンドの移り変わりを俯瞰的な視点で把握することができます。

情報通信白書は、パソコンやスマホの普及率、無線WiFiの通信規格の変化、情報通信に利用されるデータ量の変化など、現代に至るまでの情報通信技術の変化を知ることができます。情報通信白書の集計データは、過去から現代に至るインターネット環境や情報端末の長期間のデータを基に集計されているのが特徴です。人々の情報通信機器との接し方の移り変わりが、時代とともにどのように変化してきたかを読み解くことができます。

出展元:情報通信白書

厚生労働省

厚生労働省が公開している「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、年齢ごとで推奨する睡眠時間や、睡眠の質を高めるための具体的な行動を提示しています。睡眠とインターネット利用時間は、とても密接な関係があります。

のんびり理系おじさんのバカ息子は、スマホを触りたいので、真っ先に削ったものは睡眠時間でした。自分は、3~4時間睡眠のショートスリーパーだと言っていますが、学校の先生からは、授業中はいつも居眠りをしているので、親からも正しい睡眠を取るように指導するように言われました。

この睡眠ガイドでは、子どもたちの成長段階に応じた適切な睡眠時間が示されており、年齢別の推奨睡眠時間を具体的に示しています。 夜間のスマホやタブレットの使用による睡眠時間の減少が、許容できる範囲にあるのか客観的に判断することで、子どもが寝不足になっているか判断することができます。当サイトでは、睡眠ガイドの知見を取り入れることで、子どもの健康という視点からインターネットとの付き合い方を提案しています。

出展元:健康づくりのための睡眠ガイド2023

NTTドコモ「モバイル社会研究所」

株式会社NTTドコモの「モバイル社会研究所」が公開するデータは、主観的な内容が多いのが特徴です。モバイル端末の普及率やスマホ利用時間などの客観的な数値データが多いなか、モバイル社会研究所が公開するデータは、モバイル端末を利用する本人の視点を基にした集計データが多いのが特徴です。例えば、子ども達に「なぜスマホを使い過ぎてしまうのか」アンケートを取った結果を集計するなど、個人の考え方や価値観を、統計データから垣間見ることができます。

「モバイル社会研究所」の設立目的は、「自由で独立した立場から、携帯電話のもたらす光と影の両面を広く解明すること」とあります。また、「モバイル・コミュニケーションの現在および将来への社会・文化的影響を研究・分析し、世の中に向けて広く研究成果を発信する」ともあります。つまり、スマホやタブレットといったモバイル端末を利用する人にフォーカスし、モバイルを利用したコミュニケーションがもたらす光と影の両面を解明して、その成果を社会に還元することを目的にしています。

「スマホを使い過ぎに関する子供たちの実態調査」を例にとると、子どもは、スマホを手放すことができれば、手放したいと思ってことを示しています。モバイル社会研究所の公開するユーザ目線の主観的なデータは、モバイル端末を利用する子ども達の視点に立った状況を把握することができます。

NTTドコモモバイル研究所


Wi-Fiルータのメーカ

WiFiルータは、インターネット接続の要となる機器です。多くのメーカが様々な機能を搭載した製品を提供しており、子どものインターネット利用を管理する上で重要な役割を果たします。ここでは、主要なWiFiルータの製造メーカと、その製品の特長をご紹介します。

NEC Atermシリーズ

NECは、ルータやIPスイッチをはじめとする情報通信機器メーカとして国内トップシェアを誇り、長年にわたる実績と信頼性、そして使いやすさが特長です。NECの「Aterm」シリーズは、業務用の情報通信機器で培った技術を詰め込み、国内でも高いシェアを誇るWiFiルータシリーズです。

「こども安心ネットタイマ」は、子ども向けタイマ機能のパイオニア的存在であり、接続する機器ごとにインターネットの利用時間帯や接続時間を細かく設定できます。例えば、「平日は○時~○時まで、週末は○時~○時まで」といった形で、曜日や時間帯に応じた柔軟な設定が可能です。

「パケットフィルタ」は、特定の相手との通信を遮断する機能であり、業務用のルータやIPスイッチにも搭載さています。小規模オフィスでの利用にも耐えうる機能を搭載することで、リモート授業で自宅でタブレットやパソコンを使うようになった中高生のインターネット利用を制限することができます。

出展元:NEC Aterm Station

【ルータ選び】高信頼性WiFiルータNEC Atermの弱点を包み隠さず公開してみた

この記事は、WiFiルータを作っている製造メーカにフォーカスして、通信制限を深く掘り下げていこうという企画です。今回リサーチするのはNEC Atermです。 皆さんは、自宅でWiFiルータを使っていま ...

バッファロー AirStationシリーズ

バッファローの「AirStation」は、国内でトップクラスのシェアを誇るWiFiルータシリーズです。NEC Atermシリーズと並び、国内で非常に人気の高いWiFiルータシリーズです。高性能かつ多機能な製品が豊富に揃っており、幅広いニーズに対応しています。

バッファローのAirStationシリーズの大きな特徴は、最新のWiFi規格に対応し、アンテナの方向を自由に変えることができる製品をラインナップしていることです。無線WiFiの送信出力は、法令で決まっており、規定以上の出力で電波を送信することができません。そのため、部屋の間取りに合わせて、アンテナの方向を変えることで、電波の到達方向を自由に変えることができます。

「キッズタイマー」は、子ども向けタイマ機能です。ゲーム機やスマホといった通信機器ごとに利用時間を設定できます。遊びに来た友人に自宅のWiFiルータを開放するゲストSSIDは、バッファローでは「ゲストポート」と呼ばれ、使用時間をカウントダウンで管理し、これを使って子どものインターネット利用を制限することができます。様々な制限機能を持ったバッファローのAirStationは、子どもの成長に合わせて、柔軟に制限方法を変更することができるため、購入後の満足度が高い機能です。

出展元:バッファロー AirStation

【ルータ選び】一番売れているバッファローWiFiルータの弱点を包み隠さず公開してみた

この記事は、WiFiルータを作っている製造メーカにフォーカスして、通信制限を深く掘り下げていこうという企画です。今回リサーチするのは、バッファロー AirStationです。 バッファローは、WiFi ...

エレコム 無線LANルータ

エレコムは、PC周辺機器全般を幅広く手掛けるメーカですが、M&Aを繰り返し、高度な技術を持った会社を取り込んで大きくなった経緯があります。WiFiルータの技術は、Logitecという非常に高い技術力を持った会社から継承したものです。近年は、中国に本社を置くtp-linkにシェアを奪われ苦戦していますが、高い技術力を持ちながら、手頃な価格帯の製品も多くラインナップしています。

「こどもネットタイマー3」は、NEC AtermシリーズやバッファローのAirStationシリーズと同様に、インターネットの利用時間を制限する機能を搭載しています。さらには、NECやバッファローとの差別化するため、MACアドレスフィルタ「アクセスコントロール」と、無線WiFiの利用スケジュールを管理する「こどもネットタイマー3」が同時に使用することができます。他社にはない特徴を持っており、丁寧に作られているWiFiルータを製造しているイメージがあります。

手頃な価格が魅力のエレコムのWiFiルータは、必要な機能はしっかりと搭載され、手軽にインターネット利用の制限を始めたい方におすすめです。

出展元:エレコム 無線LANルータ

【ルータ選び】手頃な国産WiFiルータと評判のELECOMの弱点を包み隠さず公開してみた

この記事は、WiFiルータを作っている製造メーカにフォーカスして、通信制限を深く掘り下げていこうという企画です。今回リサーチするのは、エレコム ELECOMです。 技術力のあるNEC Atermシリー ...

tp-link Archerシリーズ

tp-linkは、無線LAN機器市場で世界シェアNo.1を誇るメーカです。特にWiFiルータは、高性能かつコストパフォーマンスに優れた製品が多く、近年日本でも人気が高まっています。その一方で不具合が多く、たびたび、製品不具合が報告されます。製品の品質管理に懸念が残るメーカであるため、米国政府は、米国内でtp-linkの使用を禁止する規制の動きがあります。ネガティブ情報を理解した上、無線WiFiの性能を重視したい人には、おすすめのWiFiルータ製造メーカです。

バッファローと同様に、最新のWiFi規格に対応し、アンテナの方向を自由に変えることができる製品をラインナップしています。バッファローのWiFiルータとの違いは、周波数ごとにアンテナが異なるため、アンテナの本数が多いのが特徴です。「ペアレンタルコントロール」機能は、「HomeCare」や「HomeShield」統合したサービスを採用しており、家庭内のネットワーク全体を保護します。マルウェアからの保護や、侵入防止システムなども含まれるため、より高度なセキュリティを求める家庭に適しています。

WiFiルータの販売価格が他社と比べて安く、それなりの機能を搭載しているので日本国内のシェアも増加していますが、マニュアルの記載内容が分かりにくく、不具合なども多いことを理解した上で、購入する必要があります。特徴的な製品をラインナップしていますが、すべての家庭にお勧めできるWiFiルータを製造するメーカではありません。

出展元:tp-link Archer

【ルータ選び】ヤバイと噂の中華製tp-link WiFiルータの弱点を包み隠さず公開してみた

この記事は、WiFiルータを作っている製造メーカにフォーカスして、通信制限を深く掘り下げていこうという企画です。今回リサーチするのは、TP-Link Archerです。 TP-Linkは全世界にグロー ...

まとめ

子どもたちの日常生活で、スマホやタブレットを使ったインターネット利用が広がる現代において、その利用を適切に管理することは、親にとって重要な課題です。安心フィルターやキッズタイマといった従来の機能だけでは対応しきれない状況が増えているからこそ、私たちは情報通信技術の変化に合わせたインターネット利用制限を真剣に考える必要があります。

今回ご紹介した公的機関の情報源、特に「青少年の安全で安心な社会環境の整備」や「情報通信白書」からは、子どもたちのインターネット利用の実態と課題を客観的なデータで把握できます。「厚生労働省 健康づくりのための睡眠ガイド2023」からは、デジタルデバイスの利用が子どもの健康、特に睡眠に与える影響を理解し、健康的な生活習慣の確立に役立つ知見を得られます。

これらの信頼できる公的機関が集めた情報をもとに、対策を講じることが何よりも重要です。感覚や経験だけでなく、統計的なデータに基づいた根拠のある対策は、子どもたちの健全な成長を支えとなります。そして、その対策を具体的に実行するためのツールとして、各メーカのWiFiルータが提供する多様な機能が役立ちます。NEC Atermの「こども安心ネットタイマ」、バッファロー AirStationの「キッズタイマー」「ゲストポート」、エレコムの「こどもネットタイマ3」、などの機能は、ご家庭の状況や子どもたちの年齢、利用実態に合わせて、柔軟なインターネット利用制限を実現するための強力な味方となるでしょう。

大切なのは、これらの情報を活用し、ご家庭それぞれの状況に合わせた最適なルールと環境を構築することです。一方的な制限ではなく、子どもたちと話し合い、デジタル端末との賢い付き合い方を一緒に考えていくことこそが、これからの子育てにおいて最も求められる姿勢ではないでしょうか。

今回の記事が、皆さんの子育てにおけるWiFiルータ活用のヒントとなり、子どもたちのインターネット環境をより安全で豊かなものにする一助となれば幸いです。

2025-08-02 この記事にはプロモーションが含まれます。